みなさんは「仕事が憂鬱で仕方がない」「会社に行きたくない」「仕事をすることが苦痛」といった症状はありませんか?
厚生労働省が医療機関に対して行った調査では、不安障害や「うつ」、統合失調症などのメンタルヘルス不調による患者数は240万人を超え、その増加は衰えをみせない傾向を保っている、との結果が報告されています。また、その予備軍にいたっては240万人の2倍から3倍とも言われ、今やメンタルヘルス不調は「誰もがなる可能性のある病気」といっても過言ではありません。
国もうつ病対策を重要視して、本年12月にはメンタルヘルス不調予防の一環として「ストレスチェック義務化法」も施行されることになっています。
若い社会人が健康的に仕事を継続するために、「うつ」を含むメンタルヘルス不調についてどの様に対処・予防したらよいのでしょうか。
今回は、「うつ」について有効的な自己対処法を紹介していきます。
1.手帳に興味のあることを書いて備える
うつ病などの予兆を自覚してから、「さて、気分転換を・・・」と気分転換やリラックスするための手段を考えてもなかなか対策が思いつかず、まごまごしてしまう間に悪化させてしまうというケースを多く耳にします。
そのような場合に備えて、安定思考ができるときに自分の気分転換やリラックスできる方法をまとめて書いておき複数持っておくことが重要です。
まず、興味のあること(体験してみたいこと・行ってみたいこと)を書き出して手帳の一番裏などに記載しておくと良いです。
そしてその書き出したものを「休養」「余暇(リクレーション)」「リラックス」の3つに区分しておくのもおすすめです。この中には睡眠を当然入れていても構いませんが、とにかく3つの項目に対して5~6個程度は持っておくようにしましょう。
2.仕事を辞めて転職することの手段のひとつ
“うつ”の原因が仕事だとしたら、その仕事を変えることも手段のひとつです。無理して働く必要はありませんし、転職することを視野に入れて動いてみるのはどうでしょうか。
もちろんポジティブに転職を考えることも大事です。
たとえば、理想の年収が把握できる転職サービス「MIIDAS」を使って、自分にあった年収を調べてみたうえで、転職を検討してみるのもおすすめです。
転職サイトでじっくり企業をチェックしてみたいときには、転職サイト比較ランキングを参考にしてみてくださいね。
3.セルフチェックというレーダースキルを持つ
「うつ」の代表的自覚症状には、「ゆううつな気分が強く出て何をするにも意欲がわかない・考えがまとまらない」という精神的自覚症状と、「不眠や疲れやすい」など身体的自覚症状の2つに分類されますが、この諸症状が出ていても「うつ」「うつ傾向」と結びつけることができずに対処を誤ってしまう方も多いです。
(精神的自覚症状は、他の人から注意される場合があり、気がつきやすいのですが身体的自覚症状は見逃されがちです。)
この様な場合の回避方法として、セルフチェックというレーダースキルを磨いていきましょう。
何をどの様にセルフチェックするのかというと
「答えの出ない質問・過去を悔やむ質問を自分に投げかけていないか」
ということを自分自身に問いかけてみることです。
答えの出ない質問・過去を悔やむ質問とは、
「これからどうなってしまうのか」⇒神様でないと分かりません
「あの時、別の事を選択していれば」⇒過ぎてしまったことを変えることはできません
「もし○○をして失敗してしまったら」⇒行ってもいないので分かりません
「なんて自分はダメなんだ」⇒すべてがダメという人はいません
などです。
この様な思いに至った場合は、“今できる事はなにか”、“まず、どう行動するか”という直近の行動に視点をフォーカスさせて考え直してみる事が重要です。それでもうまくいかない場合は思考を断ち切るために気分転換やリラックスなどを行いましょう。
①答えの出ない質問・過去を悔やむ質問を自問していないか
②直近の行動に視点をフォーカスさせて考え直す
③うまくいかない場合、思考を断ち切るためにリラックス
この一連の流れがセルフチェックのスキルと言えるでしょう。
4.食事で対策する
最近の研究で、「うつ」などのメンタルヘルス不調には脳内にあるセロトニンという神経伝達物質の不足が発症因になるのではないか、と言われています。セロトニンは、トリプトファンというアミノ酸の一種から作られるのですが、トリプトファンを多く含む食事を取り入れることもうつ病対策の1つです。
トリプトファンは、肉類を中心に納豆やたらこ・乳製品(チーズ、牛乳、ヨーグルトなど)・赤身魚・バナナなどに多く含まれています。また、白米にもトリプトファンは豊富に含まれているのでパン食をご飯に変えてみるのもいいかもしれません。
ただ、動物性のものばかりに偏ってしまうと、高コレステロールなどの別の問題が生じる可能性もありますので、植物性のもの(大豆、豆類、穀類)で調整するなどバランスの良い食事が重要になります。
5.朝を有効活用する
「うつ」傾向を感じたら、睡眠時間や睡眠スタイルを変えていく方法もあります。睡眠不足が日常化してしまうと脳の偏桃体という部位でストレスホルモンが通常より多く生成されることが研究で分かっています。
どうしても上手くいかない場合は、朝起きたときに朝日をしっかり浴びることで体内時計がリセットできますので、いつもより5分早く起きて朝日を浴びてみると良いでしょう。
6.涙を流してリラックスする
一時期“涙活”という言葉がはやったように、感動して涙を流すことは「ストレスなどの強く生み出す緊張神経」から「リラックスしているときに使う神経」へと切り替える事が簡単に出来き、脳内にストレスを緩和させる物質の分泌を促す作用もあるのでストレス発散には大変有効的な手段です。
人前で泣くのはなかなか抵抗もありますし、誤解されて人間関係にリスクが生じる事もありますので、泣く場所は考慮する必要があります。
また、就寝前に泣くと気分が高まってうまく寝つけないのでは、という疑問をお持ちの方もいるもしれませんが、感動の場合はリラックスできるので考慮する必要はないので安心してください。
仕事の「うつ」はどう対処するかが大事
どんな形であれ、うつ病は放っておいても決して良くはならないので、どう対処するかが大事になります。
特に、毎日通う会社や仕事のなかでの「うつ」は早めに解消しないと症状はどんどんひどくなってしまします。
今回は、「うつ」などの精神疾患・メンタルヘルス不調を自己で対処する方法を中心に紹介してきましたが、うまくいかない場合は専門医の活用も考慮しておきましょう。
健康でいることはなにより大事なことですので、その健康が阻害されているとしたら、最優先で対処してくださいね。
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