必死に就職活動に明け暮れやっと内定を勝ち取った企業もいざ働いてみると、理想と現実の違いに打ちのめされて転職を考えることもありますよね。
ですが、20代で転職となると、ほとんどの人が初めての経験で不安を抱えることもあるでしょう。
今回はそんな人達のために、同じ20代の転職活動で成功した人達の体験談を通して、転職活動の極意を解説していきます。
20代の転職に成功した体験談を4つ紹介します
実際、転職と言っても転職者の数だけ事例があり、成功する人もいれば失敗する人もいます。
ですが、よくよく分析してみるとそ、の数ある事例の中にも両者を分けた明確な法則がありました。
では、詳しくみていきましょう。
手当が無いのに残業が多かったAさんの場合
Aさんが勤めていた会社は残業時間が多く、会社での泊りや夜勤出勤などが日常的に行われている環境でした。
残業時間に比例して残業代も出れば少しは救いもあったかもしれませんが、Aさんが勤めていた会社はみなし残業で残業代が固定されており、幾ら働いても残業代は一定でした。
この事から会社を退職する事を決意したAさんですが、転職する際に一番大切にしたい条件として残業時間が月30時間未満の会社を条件とします。
お金や仕事のやりがいよりも、残業で体調を崩した経験から健康的に働くことの大切さを学んだ上での選択でした。
Aさんはこの「残業時間30時間未満」の他に実はもう一つ転職のルールを設けています。
それは年収500万以上を希望する物でしたが、田舎で固定費も安い事もあり切迫した状態でも無い為そこまで重要視する条件とはしませんでした。
そうして転職活動を始めたAさんですが、学校で専攻していた分野と実際の職歴に食い違いが生じそこを指摘され上手く転職活動が進みません。
そんな中思い切って二つ目の条件を外す事にしました。
年収は会社に入ったあと、実力をつけて上げれば良いと考えた上での選択です。
そうすると色々苦労しましたが、最終的に今まで応募する対象からは外していた予想外の企業から内定をもらうことに成功しました。
この話のポイントは「自分の中に譲れない条件と妥協しても良い条件を明確に分けていたこと」が注目すべき部分であり後ほど詳しく解説します。
自分のやりたい事を出来ずに減給を覚悟で転職したBさんの場合
Bさんの場合、理系の大学を卒業し就職した会社では研究職を希望していましたが、まずは現場での実務経験を積ませるという意味合いで製造部門に配属されました。
しかし、当初の約束通り製造部門で3年の経験を積んだ所で、念願の研究職に就けると思った矢先に人手不足からか期間延長が言い渡されました。
このことから「このまま会社で言われるがまま働いていても研究職に就けない」とBさんは思い、一念発起して転職を決意しました。
実際に転職活動をしてみると、研究職を希望していても実務経験が製造職しかないので、書類選考の段階で落とされる事も少なくありません。
そうしている内に時間だけが過ぎていきBさんは焦りが生まれていました。
そんなある日、転職コンサルトと相談して自己分析を始め自分の「好きな仕事」「得意な仕事」を明確にしていく内に、研究は好きだけど仕事として行うには実績が足りないことに気が付きます。
Bさんは研究は趣味として留め自分の出来る仕事である、製造職に改めて応募する決断をしました。
そして何とか書類選考に通った企業に対して集中的にアプローチをかけることでようやく内定を獲得することができました。
ここで重要なのは、自己分析をして「自分の好きなこと」と「出来ること」を明確にして、しっかりと現実を見つめ直すことができた点です。
本来の希望通り研究職に就くことは叶いませんでしたが、夢ばかり追いかけていても企業の需要とマッチしなければ内定はもらえません。
さらにもう一度自分を見つめ直す事で自分の見えていなかった可能性が広がる事もあります。
キャリアアップを考え同じ業界で転職したCさんの場合
Cさんの場合は、会社の経営体制が大きく変わり、毎日の仕事に対して苦痛に感じるような環境に身を置いていました。
一緒に働きたい上司や同僚も転職し、やりたい仕事もやれず数年後の自分の姿が想像できなくなったことから転職を決意し、転職活動当初は条件の合う企業に片っ端から応募をかけるだけで、自分の中に確かな芯となる物もありませんでした。
そんな状態で転職活動を行っても上手くいくハズも無く、折角面接までこぎつけた企業も自分のモチベーションが上がらず辞退していました。
そんな中Cさんは「同じ職種でまた頑張ってみよう」と考えを改めます。
転職活動を通して、自分が今までいた業界で働きたいという思いに気が付けたからです。
そこで今までお世話になっていた転職エージェントの紹介で一件応募してみた所、すぐに内定をもらうことができました。
この話のポイントは、前職と同じ業界を選んだということでしょう。
もちろん他業界でも面接にまでこぎつける事ができるCさんのポテンシャルもあるかもしれませんが、それ以上に前職の経験を生かした選択をしたことでより内定に近づいたのは間違いありません。
Iターン就職をしたが求人が少なかったDさんの場合
Dさんの場合元々Iターン就職は考えておらず、離婚で自分の心境や身の回りの環境に変化があったことから、新しく自分をやり直そうと思い転職を決意しました。
転職活動を進めて行くうちに、元々求人の少ない業界ということを理解していながらも予想以上に進まない状況に焦りを感じ、遠方の求人まで手を伸ばしてIターン就職をすることを考えます。
最終的には内定をもらうことに成功しましたが、それまでの間に大企業の学歴フィルターや地元の人間を優先して採る地元企業など様々な苦労を重ねました。
そんな辛い転職活動ですがDさんの場合1年という長い時間をかけており、モチベーションの維持に相当苦労したと思われます。
モチベーションが下がる事で今の会社への妥協や自信の喪失にも繋がります。
Dさんの場合、このモチベーションの維持に相談できる人間を作っていたことが転職成功の大きな要因でしょう。
体験談から分かる「4つの転職の極意」とは?
ここまで4つの体験談を紹介してきましたが、それぞれ自分の中に葛藤や悩みを抱えながらも自分なりに答えを出して結果も出していますね。
中には当初の希望と違う職種に就いた例もありますが、自分の中で本当にやりたいことと出来ることの区別をつけ、仕事として「自分に出来ること」を選ぶのも一つの選択肢でしょう。
そんな訳で今まで紹介してきた4つの体験談で注目すべきポイントが見えてきたので解説します。
①希望の条件に優先度をつける
自分の中に譲れない条件と妥協しても良い条件を設けたAさんの体験談から学んだ教訓です。
もちろん全ての条件に合致した企業に内定するのが一番ですが、自分の理想と現実が噛み合ってない場合や、求人自体が少ない場合もあります。
そうして中々内定が決まらないうちに時間だけが過ぎて焦りが生まれることもありますが、そんな状況に陥った場合は優先度が低い目標から切り捨てる判断も必要です。
今まで応募対象として見ていなかった企業に改めて注目してみることで自分の新しい可能性が開けたり、現実を再認識して自分に本当にあった企業を見つめなおす機会にもなります。
②自己分析して自分に本当に合ったものを探す
やりたい事をやれずに転職を決意したBさんから学んだのがこの教訓です。
Bさんの場合自己分析をした結果、「自分の得意」と「自分の好き」を分けて考える切っ掛けとなり、研究職として働く道から研究を趣味の範囲に留め製造職で生きて行く判断をしました。
自分のことは自分が一番知っていると思われがちですが、自己分析をしてみると意外と見落としている項目が出てきます。
Bさんの場合「研究職が好き」という思いが強すぎて、「製造職が得意」という強みに中々目を向けることができず理想ばかり追いかけて中々内定にこぎつけることができませんでした。
当初の希望と違う結果になりましたが、自己分析することにより今まで自分が過小評価していた実績やスキルが再評価されることもあります。
そうやって自分が今考えている「自分の価値」を再認識する時間は、より良い転職をする上で必要なことだと言えるでしょう。
③前職と同じ業界に就職する
前職と同じ業界に就職することによって、短期間で内定をもらうことに成功したCさんですが、やはり前職の経験を活かせる場所というのは強いです。
具体的に仕事をする上でどんな作業が発生し、どれぐらいの時間とコストがかかるのかを想像出来る人材はどの会社でも貴重な人材でしょう。
面接でも業界の事情や空気感などを知っているため、一歩踏み込んだ話をすることができ即戦力として十分な期待を抱かせることができます。
会社に入る段階で有利になるだけではなく、入った後も重要なポジションが期待されるのでキャリアアップをしたい人におすすめな選択肢ですね。
④モチベーション維持に相談できる人がいた
転職活動を一年間も続けたDさんですが一人で続けることは並大抵の人には不可能でしょう。
モチベーション維持に相談できる人がいたことは大きいですが、何も身内や知り合いに相談する必要はありません。
家族や友人に相談するとなるとハードルは高いですが、転職エージェントなど無料で利用できるサービスがあり、そこで転職のプロに相談することで有益な情報と共に自分のメンタルケアも行ってくれます。
まとめ
ここまで4つの転職成功体験談を紹介してきましたが、そのどれもが悩んだり苦しんだりしている中で「客観的視点」を持つことにより解決しています。
中には自分で客観的視点を持ち改善点に気付けた人もいますが、普通は第三者の手を借りた方が客観的視点を得られやすいことでしょう。
そのためにもまずは自分以外の誰かに頼る事、出来れば転職エージェントなどプロの手を借りる事をおすすめします。
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